さらにまたさらに

さらにまたさらに。


カズオ・イシグロの『日の名残り』を読んだ。


この本を読むキッカケになったのは、平成30年度の特別区の問題で、今年のノーベル賞でのカズオ・イシグロの問題ででたのがキッカケである。



筆者は、この問題を選択し(特別区は選択式の問題)間違えた。


その後書店に足を運び、この『日の名残り』を手に取ったのだ。



この際、本のカバーの装いが新しい村上春樹のあとがきを入ったものを選んだ。筆者は基本的には、本が読めればいいので文庫本が発売されていれば大抵は文庫本を選ぶ。



しかし、村上春樹のあとがきをついている。こっちの装いのものを選んだ。(少し値段は高めに設定されている。)



ララウェイララウェイ(特に意味はない単語。)



筆者はカズオ・イシグロの作品を読むのはひじめてであったが、非常におもしろい内容からだった。



ここから先は少しネタバレが含まれるかもしれない。



イギリスのお屋敷ボードウォワール卿に仕えていた執事が主人公の物語だ。


イギリス紳士とはどういうものなのか。また『品格』について主人公は物語が進むにつれて考察していく。



ボードウォワール卿は3年ほど前に亡くなり現在は、アメリカ人の異なる主人に仕えている。


あるとき、主人公の執事は執事はの人数が少なくなり自分も歳をとり大きな屋敷の維持に少し支障をきたすようになっていた。そこで前に同じ屋敷で働いていたミス・ケントンに会いにいく旅にでる。



イギリスの街を何個か回り次第にミス・ケントンに会う街に近づいていく。ミス・ケントンからもらった手紙はどこかしろお屋敷に戻りたい気持ちが窺える内容であった。



物語は過去の回想に戻りつつ、進んでいく。



そこではイギリスの紳士がどういうものなのか。また主に『品格』についての回想にが繰り広げられる。





非常にていねいに、またきっちりと物語が進んでいく。もっとも印象に残ったのはやはりラストの場面だろうか。



日が落ちていく海辺に主人公がいて、知らぬ男性から「夕日が沈む時間が一番素敵な時間がなのだ。誰に聞いてもそういうよ。」そのような言葉を投げかけられる。



この時なぜか筆者の頭のなかでは、吉田拓郎の「落陽」の音楽が聞こえてきたきがした。イギリスの話であったがその内容はとても身近でもあるように感じた。



以上がカズオ・イシグロの『日の名残り』を読んだ感想である。



夕日が沈むときなぜ心地よい時間が流れるのだろうか。そんことを考える。